サッカー日本代表は13日に行われた国際親善試合カナダ戦(デンカS)で4―1と快勝し、5連勝で5試合連続4得点以上の新記録を達成した。今回の活動は攻撃陣でMF三笘薫(26=ブライトン)をはじめ主力を数人欠くメンバーで懸念もあったが、ふたを開けてみればまたも圧倒的な攻撃力を見せて強豪を撃破。元日本代表FW武田修宏氏(56=本紙評論家)は選手層の厚さに太鼓判を押した。
 
 この強さはホンモノだ。カナダはカタールW杯にも出場した北中米カリブ海の強豪で、昨年11月に対戦した際には1―2と敗れた相手。それでも、破竹の勢いを見せる森保ジャパンには関係なかった。

 前半2分にMF田中碧(デュッセルドルフ)の豪快ミドルで先制すると、40分にはFW浅野拓磨(ボーフム)からのクロスにMF南野拓実(モナコ)が絶妙なタイミングで飛び込んで相手のオウンゴールを誘発した。

 続く42分には、体調不良で不参加となった三笘に代わって左サイドで先発したMF中村敬斗(スタッド・ランス)が右足でトドメの一発。国際Aマッチ初出場から4試合以内で4得点は、1965年の釜本邦茂以来58年ぶりの快挙となった。

 後半4分にも田中のゴールで追加点を奪った日本は、終盤に1点を返されたものの4―1で圧勝。直近5試合で22得点という強烈な攻撃力を世界に印象付けた。

 森保一監督は「なかなか出せる結果じゃない。素晴らしい結果を選手たちが出してくれている」とイレブンを絶賛。カタールW杯以来の代表復帰でさっそく活躍した南野は「新体制の代表で初めての招集だったので初心に戻って。ハングリーな気持ちが前回と違う。(クラブで)結果がついてきて自信になって、良い循環になっている」と会心の表情を浮かべた。

 今回の活動ではエース三笘のほか、MF堂安律(フライブルク)とMF鎌田大地(ラツィオ)がコンディション不良のため選外、FW前田大然(セルティック)も負傷で不参加と攻撃陣で主力の多くが不在。その影響も心配されたが、杞憂に終わった。

 武田氏は「誰が出ても120%の力を発揮して、高いレベルで競争ができている。W杯のベースから若い選手が出てきて、経験を積めている。どの選手も戦術理解度が高いし、三笘やMF久保建英(レアル・ソシエダード)が出ない時に、結果を出さないといけないという危機感を持ってやれている」と現チームの充実ぶりを高く評価する。

 三笘ら主力の不在時に圧勝して、かえって強さが際立つ形に。「より一層、選手層が厚くなっている。強いメンバーで2チームつくれる。紅白戦をやったほうが、レベルが高いくらいではないかな」と武田氏も世界的な強豪の仲間入りへ、確かな手応えを感じている。

 不安点として「いま調子が良すぎるのがどうか。2026年の北中米W杯まで時間があるのが心配ではある」と指摘するが、それほど今の森保ジャパンには隙がないということだろう。

 日本サッカー協会の田嶋幸三会長も「いろんなポジションを誰もがこなせる。そういうチームになっているのがうれしかった。おもしろい攻撃をしてくれていることが、見ていた方たちにも伝わっていたと思う」と層の厚さと攻撃力の高さに太鼓判。史上最強の森保ジャパンが、目標とするW杯優勝をはっきりと視界に捉えている。