埼玉県議会で子供の留守番を禁止する「虐待禁止条例改正案」が成立しそうだと話題になっている。条例案を提出したのは自民党県議団。このままなら13日に可決されるという。
子供(案文では「児童」)とは小学3年生以下のことを指しており、養護者は住居その他の場所に残したままの外出やその他の放置を禁じている。議会質疑によると、子供だけでの登下校や子供を自宅に残してのゴミ出しが該当する。ほかにも子供だけで公園で遊ばせるのもダメ。子供だけのお使いも無理。こうした“虐待”を把握した人は通報しなければならないとも定めている。
もし埼玉県でこの条例案が可決となったら全国に広がっていきかねないが、ある都議会議員は「内容は論外でしょう。都議会では提出もされませんよ」と話した。
「条例案を出す場合、憲法や法律と齟齬(そご)がないか調べ、行政はもちろん関係各所と調整をしたうえで提出します。留守番禁止条例ではPTAが反対署名をしているということで、事前の調整をしていないのではとの疑問があります」(同)
さいたま市PTA協議会は廃案を求める署名活動を開始。つまり、条例案への保護者の理解がない状況というわけだ。しかし、県議会では自民党が多数派で可決させることはできてしまう。それを阻止することはできるのか。
「恥を忍んで自民党県議団が条例案を取り下げるか、野党に留守番禁止のような現実味のない部分をなくした修正案を出してもらうか。また、可決されても県知事が一般再議に付すという手もあります」(同)
一般再議とは議決のやり直しを求めることで、出席議員の3分の2以上の賛成で同じ議決になったら成立となる。埼玉県議会は93議席あり、自民党は58議席。3分の2に届かない数字となっている。
「車に子供が置き去りにされる事故を防ごうという趣旨は分かりますが、この条例よりも学童保育やベビーシッターの数が足りているのかを先に確認した方がいいです」(同)
全国に波及することはなさそうだ。











