〝第5の男〟誕生の裏に何があったのか――。新日本プロレス9日の東京・両国国技館大会で、「Just 5 Guys(J5G)」が予告していた新メンバー「X」は上村優也(28)だったことが明らかになり、大きな反響を呼んだ。これで勢いづいたJ5Gは、大会メインでIWGP世界ヘビー級王者SANADA(35)がEVILを退け4度目の防衛に成功。「新しい景色」を標榜するJ5Gが、上村を抜てきした背景を追った。
仁義なき抗争を繰り広げてきた、J5Gと「ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)」の最終決戦となったSANADAとEVILのIWGP世界王座戦。両軍セコンドが四方を取り囲み、場外に転落した選手をリングに押し戻すランバージャックデスマッチ形式で行われた。
相次ぐ誤爆でレフェリーが4回も入れ替わる大乱戦となり、H.O.Tの反則に大苦戦を強いられたSANADAだったが、シャイニングウィザードを連発して逆転。最後はデッドフォール(変型DDT)で因縁の相手を沈め、来年1月4日東京ドーム大会でG1クライマックス覇者・内藤哲也(41)との頂上決戦が決定した。
今年3月に「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」を脱退し、1月に結成されたばかりのJ5Gに加入。「新しい景色を見せる」と宣言して4月にIWGP世界王座を奪取し、ついに日本プロレス界最大興行のメインの景色を変えることに成功した。
この日は放送席のゲスト解説に武藤敬司が来場しており、「1月4日東京ドームまで、SANADAはますますばく進します!」と恩師の名言を引用して所信表明した。
この日はJ5Gにも大きな動きがあった。H.O.Tに寝返った金丸義信に代わる新メンバーとして、2021年8月から米国に武者修行に出ていた上村が新加入した。
なぜ上村に白羽の矢を立てたのか。きっかけは8月27日、上村の武者修行先である米インパクトレスリングの大会にSANADAが参戦したことだったという。その後、DOUKI、タイチと立て続けにコンタクトを取って正式加入が決定したが、金丸の離脱がなければ〝J6G〟になる可能性もあったのだ。
かねて上村の実力を認めていたSANADAは意気投合。さらにある〝トラブル〟で絆が深まった。何と試合当日まで、SANADAのコスチュームが現地に届かなかったのだ。「だから優也に借りたんですよ。リングシューズとニーパッドを借りて、それ以外の上のタイツとかはインパクトの方につくってもらったんですけど。当時からそれくらいコミュニケーションが取れるくらいはピンときていましたね」。冷や汗もののアクシデントも、今となっては運命じみた出来事だ…。
J5Gはこれまで他団体出身選手のみで構成されてきた。新日本生え抜きの20代選手がユニットに新風を送り込むことも期待する。「今まで鈴木軍のイメージが強すぎたので、それを打破したいって思いもあって。(金丸と)真逆のタイプなので、逆に良かったと思います、これで新生J5G、勢いつけていきます」と目を輝かせた。
来年の1・4ドームで内藤を撃破すれば新日本の景色はこれまで以上に激変する。新生J5Gが、プロレス界に変革をもたらす。












