新日本プロレス9日の両国国技館大会で、永田裕志(55)、海野翔太(26)、マスター・ワト(26)組が鈴木みのる(55)、成田蓮(25)、エル・デスペラードの「ストロングスタイル」との7番勝負最終戦を制した。

 異例の6人タッグによる7番勝負は、ここまで6戦を終えて本隊の2勝3敗1分け。最終戦績を五分にするか、負け越すかがかかった一戦で躍動したのが、ここまで6人の中で唯一勝ち星を挙げることができていなかった海野だった。

 同期のライバル・成田とのマッチアップでコブラツイストに捕獲されると、ジャーマンスープレックスを浴びて窮地に陥る。それでもフロントスープレックスは許さずにスイングDDTで反撃に転じた。

 永田とみのる、ワトとデスペラードがそれぞれ激しい攻防を展開してダウン状態になると、リング上は海野と成田の一騎打ち状態に。延髄蹴りを浴びた成田は再度のフロントスープレックスを回避すると、そのまま一気にデスライダーをさく裂させて3カウントを奪った。

 これで7番勝負は3勝3敗1分とまったくの五分で終了。しかも6選手全員が1勝ずつを挙げる結果となった。

 両軍が長期にわたる戦いを終えたリング上では、信じがたい光景が繰り広げられた。海野が握手を求めると、成田もこれに呼応。さらにワトとデスペラード、永田とみのるまでもが握手を交わし、いがみ合っていた3者同士間に絆が生まれる結末となった。

 バックステージでは成田が「アイツには絶対に負けない。一番はこれだ。でもいつまでもいがみあってるわけにはいかない。いいだろう、翔太、お前とやってやるよ。一緒にやるぞ!」と呼びかけ。海野も現れ「一緒にやるんだな? この7番勝負ムダにはさせねえぞ。ただ意地を張って、ムキになって、いがみ合ってるだけじゃねえんだ」と、共闘を宣言した。

 そしてこの日最大の驚きは言うまでもなく、高校生時代から実に40年ものあいだ犬猿の仲だった永田とみのるの〝歴史的和解〟だ。永田は「知り合って40年、戦い始めて…殴り合ったのはプロに入ってからだから20年か。絶対この男とは交わるとは思わなかったから、不思議な感覚ですよ」と感慨深げな表情。みのるは「お前にだけは負けねえよ? 今も心は変わっちゃいない。今もお前のことは大嫌いのままだ。だけどな、1か月毎日殴り合ってみろ…。1回くらいいいだろ、握手しても。お前このシリーズで、ストロングスタイルどうこう言ってたよな? だけど俺は知ってるんだよ。それは間違いねえんだよ。お前の持ってるそのストロングスタイル、俺の心の中にあるストロングスタイル、合わせたら強いんじゃねえか?」と、誰もが想像しえなかった共闘に自信をのぞかせていた。