まさかの一戦が〝消滅〟した裏には…。格闘技イベント「RIZIN LANDMARK 6」(1日、愛知・ドルフィンズアリーナ)は意外な形で注目を集めた。1週間前の「RIZIN.44」(9月24日、さいたまスーパーアリーナ)で榊原信行CEO(59)が、リング上で朝倉海(29)と皇治(34)に総合格闘技(MMA)戦での対戦を公開オファー。しかし、すったもんだの末、対戦は実現しなかった。このドタバタを〝バカサバイバー〟こと青木真也(40)が見逃すはずはない。今回も忖度なしにぶった斬りだ。

 大会後、即電話取材に応じた青木は「すさまじかった。出場選手が仕事をしていないというか、話題を全くつくっていなかっただろ。少しは木村(フィリップ)ミノルさんを見習えって!」と、玄人好みの試合が並んだカード編成に声をしゃがれさせた。

 その中で榊原CEOが見せた皇治と海への〝仕掛け〟に「ちょっと悪ノリが過ぎるけど、そこはさすがというかさ。最初っからあの試合は決まってなかったわけじゃん。みんな〝消滅〟って言ってるけど、そもそもないものは消滅もできないわけで。皇治は(公開オファー)前日の時点で断っていて、そこからの強引な交渉過程をあえて表に出すことで、無理やりにでも話題づくりしたわけだよ」と分析してメガネを光らせた。

 ただし、青木は皇治のMMA挑戦をサポートする立場。ここから声を潜めて「でも、試合が組めなかった原因は俺たちのせいでもあるかもしれないんだ…。ざんげの気持ちを込めて話させてくれないか」と頼んでもいないのに話し出した。

 なんでも公開オファーから3日後の27日に、青木も参加するグラップリングの選手練習に皇治も姿を見せたのだという。この時点でMMAの代案としてグラップリング戦を提案されていたが、「皇治のアニキは『グラップリングなら海くらいいけるやろ』って前向きな感じで言ってたんだよ。でもみんな手加減はできないじゃん? それでみんなで練習でボコボコにしたら『うん、断りますわ』ってさわやかに決断していてさ。だから…俺たちが悪いのかもしれない。ごめんなさい」と、受話器越しに頭を下げた。

 だが、これで話は終わらない。翌日になって状況が一変し「俺がいろいろあって日本にいることになったんだ」。7日にタイ・ルンピニースタジアムでマイキー・ムスメシとグラップリング戦を行うべく日本を離れていたはずだが、いったいなぜ…。

 この疑問に答えず青木は「それで暇になったから、木曜(28日)の夜中に『海とやってくれ!』『今から突撃だ!』ってLINEしたんだ。だけど、ナスガワ(那須川天心)の写真を無言で送ってきただけで無視された。つまり、俺も説得したんだ。この努力は認めてほしい。ダメだったけど」と内幕を明かした。

 ここまで話すと「それはそれとして、俺はなぜか2023年は何もせずに終わっちゃいそうだよ」と意味深なことをつぶやきつつ、わざとらしいため息を一つ。そして「俺、暇だからまた電話するよ」と悪魔のような言葉を残し、通話を終えるのだった。