未完の大器が快進撃だ。大相撲秋場所9日目(18日、東京・両国国技館)、幕内熱海富士(21=伊勢ヶ浜)が、幕内金峰山(26=木瀬)を破って8勝目。幕内で初の勝ち越しを決めた。
鋭い踏み込みから左前まわしをつかんで前に出ると、相手に何もさせずに一方的に寄り切った。勝ち越しがかかっていた一番にも「あんまり緊張はしていないし、いつも通りって感じですね」と強心臓ぶりを発揮。「本当に落ち着いて相撲が取れたと思います」と満面の笑みを浮かべた。
昨年九州場所では20歳の若さで新入幕。初土俵から所要12場所は年6場所制以降で8位となるスピード出世を果たした。しかし、幕内デビューは4勝11敗と大きく負け越し。先場所は自身初の十両優勝を果たし、今場所から再び幕内の舞台へと戻ってきた。
その熱海富士は「新入幕はボロボロだったので、まずは勝ち越せてうれしい。一日一日頑張りたい。毎日頑張って、全部勝てればいいなと思います」。残り6日間での〝全勝宣言〟まで飛び出した。
この日は大関経験者の幕内高安(33=田子ノ浦)が勝利し、1敗同士で並ぶ展開。熱海富士は「単独トップに立ちたかったですけど、難しいですね」と悔しさをのぞかせる。その高安とは10日目(19日)に直接対決。ここで勝てば、三賞どころか初優勝も見えてくる。中盤戦の〝天王山〟に注目だ。












