早くも正念場だ。大相撲秋場所7日目(16日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(27=常盤山)が元大関の幕内正代(31=時津風)に2敗目。相手の顔面に強烈な張り手を2発見舞ったが、引いて呼び込み一気に押し出された。取組後は「この一番は戻ってこない。明日に向けて頑張るだけ。気迫の相撲? 気持ちがなくなってしまったら、その瞬間に辞めるんで…」と悔しさを押し殺した。

 痛恨の黒星で優勝争いの首位から転落。すでに大関霧島(陸奥)も2敗、新大関豊昇龍(立浪)にいたっては4敗目を喫してV争いから脱落した。元横綱大乃国の芝田山親方は「大関陣に圧倒的な強さというのが見られないね。『うわっ、強いな』というものがない」と看板力士たちのふがいない戦いぶりを嘆くばかり。

 さらに、新十両の大の里(二所ノ関)が初日から7連勝でトップを快走する姿を引き合いに出し「大の里は初日から、ずっと強さを見せている。大関は、ああいう感じになってもらいたいよね。抜群の強さというのを見せてもらいたい」と奮起を促した。

 その上で「横綱(照ノ富士)の休場とかは関係ない。一人横綱に頼るのではなく、一人ひとりの大関が『俺が引っ張っていくんだ!』という意識を持ってもらいたい。上位陣は精神的に弱い部分がある」と力説。残り8日間で、看板力士の真価が問われることになりそうだ。