札幌・ススキノのホテル一室で男性(62)の首なし遺体が見つかった事件で、殺人などの疑いで逮捕された田村瑠奈容疑者(29)とその両親は8月28日、鑑定留置のため札幌拘置支所へ送られた。期間は異例の半年間となったが、困難を極めるとみられている。
鑑定留置は、刑事責任能力などを調べるのが目的。専門医は長期間にわたり面談を重ね言動を観察し、鑑定書にまとめる。結果いかんでは不起訴となるケースも。今回は来年2月末までの半年間とのことだが、もっと長引く可能性もある。
「今回の鑑定留置は難しい」と指摘するのは、元神奈川県警刑事の犯罪ジャーナリスト・小川泰平氏。なぜなら父親の田村修容疑者(59)は、メディアも取り上げる地元で名の知れた精神科医だからだ。
「精神科医が事件を起こし鑑定留置されたってのは、ちょっと聞いたことがないです。修容疑者はそういう専門なわけですから、鑑定留置で専門医がどういったことを聞き、どう答えたらまともで、どう答えたらそうじゃないと鑑定されるか、知識として当然あるでしょう。地元には修容疑者の息のかかった医師がいっぱいいるだろうし、どこの精神科医が鑑定するのかという問題もあります」
修容疑者の息がかかっていない精神科医を道外から呼び寄せるにしても、長期にわたる出張費など金銭的問題が出てくる。
実行犯と目される肝心な瑠奈容疑者の供述はいまだ不明だ。「本人が犯行動機を話さなければ事件を解明できない。責任能力の鑑定には相当な根気と時間を要するのでは」と事件関係者。
小川氏も「田村修医師の娘ということで忖度があるとまでは言わないが、瑠奈容疑者の鑑定も非常に難しいのでは」と話した。












