柔道男子73キロ級でパリ五輪代表の橋本壮市(32=パーク24)が〝選考方法〟に疑問を投げかけた。
全日本柔道連盟(全柔連)は23日に強化委員会を開き、男子100キロ超級の斉藤立(国士舘大)、同90キロ級の村尾三四郎(JESグループ)、橋本ら6選手がパリ五輪の代表に内定したと発表。24日に都内で取材に応じた橋本は「うれしいと同時に、必ずチャンスは報われるというわけではないと思うけど、あきらめなければチャンスは来るんだな」と神妙に語った。
かつては世界王者に輝いたこともあった。しかし、同階級で五輪2連覇を果たした大野将平(旭化成)の壁は厚く、過去2大会は代表争いで苦杯をなめられた。「引退も考えた」というが、周囲のサポートを受けながら「このまま終われない」との思いで目標を現実に変えてみせた。
約1年前の早期内定は、本番に向けて入念に準備できるメリットがある。それでも橋本は代表落ちした選手の思いも分かるからこそ、自身の胸中をあえて口にした。
「なんかピンとこない発表だったと思う。僕はこうやって選手をやっているが、選手もそう思ってると思う。みんな納得できてないというか、もっと違う選択もあったのではないかなと。人生をかけて選手が戦っているので、なんて言うんだろう、説明をできるような選考にしてほしいなとすごい感じた」
全柔連は2番手との差が大きく開いたと判断した階級について、強化委員会を随時行って早期内定を審議。3分の2以上の委員が出席した上で、過半数が賛成すれば代表となる。今回も事前に決めたプロセスに沿って進めたものの、左ヒザ内側側副靱帯損傷のため8月のマスターズ大会(ハンガリー・ブダペスト)を欠場した村尾が代表に内定。さらに影浦心(日本中央競馬会)と激しい代表争いを繰り広げていた斉藤も代表に内定。関係者の中には2番手との差をより明確にするべく、12月のグランドスラム東京大会後に判断するべきとの考えがあったのも事実だ。
それらを含めた上で橋本は「なんか本当に僕は落選した時にすごい感じたので、今後そういうのはあってほしくない。僕には何もメリットはないけど、思ったことはちょっとあるので、それはみなさんに伝えたいなと思って言わせてもらった」と説明。喜びと悔しさを知る橋本ならではの重い言葉だった。












