LGBTQを巡る検閲問題で中東での公開が危ぶまれるワーナー・ブラザーズの大ヒット映画「バービー」。世界市場での興行収入が3日に9億ドル(約1276億円)を突破。米誌「ハリウッド・リポーター」は、あと数日で10億ドル(約1417億円)の大台に達すると伝えた。そんな大ヒット作が数々の問題に直面している。
7月21日の公開(日本は今月11日)からわずか2週間で大成功を収めた作品なら、通常、続編製作の話が浮上するものだ。例えば2日に全米公開されたパラマウント・ピクチャーズの「ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!」は、封切り1週間前に続編製作が発表された。
だが「バービー」の場合は違う。同誌によると、本作品は、脚本家と俳優の2つの組合が同時期にストライキを決行するという〝二重苦〟により、製作陣や出演者がいつ現場に戻れるのか未定という困難な状況での封切りになったからだ。
さらに、製作陣は続編の契約は結んでおらず、バービー役のマーゴット・ロビーも、恋人のケン役を演じたライアン・ゴスリングも同様の契約をしていない。そのため、続編が実現したとしても、同役を演じる選択もなければ義務もないのだという。
映画プロデューサーで夫のトム・アッカーリー氏と共同プロデューサーを務めたロビーは、続編でプロデューサーの一人として参画することを希望すれば可能だが、同誌は「新たな契約は莫大な金額になるだろう」と推測した。
一方、中東での公開をめぐり、現地の配給会社は、検閲当局からLGBTQ関連のナレーションやセリフに関連する編集が求められているようだと報告。だが、ワーナー側が問題のシーンをカットする可能性は低く、サウジアラビアやアラブ首長国連邦など一部地域では公開が中止になるおそれも出てきた。
「バービー」をめぐっては、同じ日に封切られた〝原爆の父〟ロバート・オッペンハイマーを描いた「オッペンハイマー」と組み合わせた造語「バーベンハイマ―」をモチーフにし、原爆投下を連想させる画像がSNSで拡散。それに同作の米公式アカウントが好意的な反応をしたことで、日本法人のワーナー・ブラザース・ジャパンが抗議。米ワーナーが謝罪し、投稿も削除した。
また、ベトナムは映画で使われた地図の中に、中国が主権を主張する南シナ海の領域を示す「九段線」が描かれていることから、領土問題で中国と衝突するベトナムやフィリピンで物議を醸し、ベトナムでは上映中止となった。












