7月14日に福岡で開幕する水泳の世界選手権に〝二刀流〟戦士が出場する。

 オープンウォータースイミング(OWS)の日本代表に初選出された辻森魁人(須磨学園高3年)は、昨年の全国高校総体(インターハイ)の男子1500メートル自由形で3位に入るなど、競泳でも全国レベルの実力を誇る。同校水泳部の谷川誠監督は「日本で二刀流をやっている選手は少ないし、その中でも競泳の実績だけでなく、OWSの実績も持っている選手はあまりいない」と評価。OWS歴は約3年だが、早くも日本のトップ選手に躍り出た。

 そんなの辻森の持ち味は〝状況判断力〟だ。谷川監督は「今は波がこんな状態だから、ここで前に出るとか、そういった判断は本当に始めた時からできていた。これは本人が持っている才能なのかな」と分析する。陸上のマラソンなどと同様で、OWSも先頭の選手が最も抵抗を受けやすい。そこであえて後ろを泳いで前の選手がつくった波を利用するなど、場面に応じた泳ぎができるという。

 世界の壁は果てしなく高いものの、一つでも上の順位を狙う。谷川監督は「世界の大舞台でシニアの選手たちとレースをするのは初めて。シニアと勝負するには経験がまだ少ないし、力の差を感じるとは思うけど、途中まででもいいから食らいついていって、自信をつけてほしい」とエール。辻森も「5キロで16位以内とリレーで8位入賞を目指したい。精いっぱい頑張るので、応援よろしくお願いします」と意気込んだ。

 パリ五輪までは残り1年。自国開催の大一番をさらなる飛躍の足掛かりにできるか。