【取材の裏側 現場ノート】大相撲名古屋場所(7月9日初日、愛知県体育館)の新番付が26日に発表された。今場所は新大関霧島をはじめ、大栄翔、豊昇龍、若元春の3関脇による大関とり、新入幕の落合改め伯桜鵬など話題には事欠かない。そんな中で、個人的に注目している力士が元大関で幕内復帰2場所目を迎える朝乃山だ。

 5月の夏場所では、2年ぶりに幕内力士として土俵に立った。12勝3敗と元大関の実力を示す一方で、横綱照ノ富士、大栄翔の上位力士には完敗。15日間を終えて「課題はいっぱいある。(現状では)上位では全く通用しない」と冷静に自分を見つめていた姿が印象的だった。それでも、親方衆の評価は決して低くはない。西岩親方(元関脇若の里)に朝乃山の〝現在地〟を尋ねてみると、次のように見解を語った。

「相撲を見ていると、平幕相手だと負けない力がある。2年前と比べても全然力は落ちていないし、ブランクを全く感じさせない。むしろ力が増している印象さえある。処分を受けたり、つらいことがあったりして、ひと回り大きくなって戻ってきた感じはありますよね。上位でも力を発揮できるはずだし、もう一度大関を目指せるのではないでしょうか」

 歴代7位の通算914勝を誇る実力者は元大関の復活に太鼓判を押し、さらなる活躍に期待を寄せた。朝乃山の厳しめな〝自己採点〟も、看板力士への返り咲きを見据えているからこそ。次の大関争いに割って入る姿を、早く見てみたい。