〝プロレスリングマスター〟こと武藤敬司(60)が、1年ぶりの復帰戦を控える元K―1の世界3階級制覇王者・武尊(31)に熱いエールを送った。

 武尊が熱烈な武藤とグレート・ムタのファンということもあり、かねて親交のある2人。2月に行われた武藤の引退試合(東京ドーム)でも、放送席から武尊が熱視線を送った。

 そんな武尊が今度は格闘技イベント「Impact in Paris」(24日、フランス・パリ)で復帰戦に臨み、ベイリー・サグデン(25=英国)とISKA・K―1ルール世界ライト級王座をかけて戦う。

 昨年6月19日の「THE MATCH」(東京ドーム)で行われた那須川天心との頂上決戦後、1年ぶりとなる復帰戦となる武尊について、武藤は「俺から言うことは何もないよ」と、ありのままの〝生きざま〟を見届けるつもりだ。

 そして「今まで突っ走れるだけ突っ走ってきて、彼の中には引退も何もかも含めて、全てが入っていると思う。一回はやめようともしたんだから。そういうのもありながら、完全燃焼するというところに彼はいると思うからさ。だから、逆に言ったら悔いの残らないように、やれるところまでやってほしい」とエールを送る。その上で「やめてから、お互い自慢話をしあおうぜって」とメッセージを送った。

 リングを下りた武藤は現在、「ABEMAプロレスアンバサダー」という肩書を持つ。武尊も「ABEMA専属PPVファイター」の契約を交わしているだけに、武藤は「何だかんだ言って、同じABEMAの所属だからな。今までも何かと一緒だったじゃん。俺たち、やっぱり縁深いんだよ」と目を細める。

「楽しみだよ。彼が何を…、どんな戦いを見せてくれるのか。K―1をやめて描いている世界がどんなものなのかが見えるんじゃねえかな」

 自らの試合を〝作品〟とも呼び、名勝負を量産してきた武藤は、時に敗北から立ち上がる姿でファンに勇気を与えた。同様に、那須川との戦いを経た武尊が、復帰戦で残す作品に大きな期待を寄せているのだ。

 最後に武藤は「きっとムタのアメリカの戦いを見学に来たことも、引退ロードをポンポンと見たことも彼の中に入っていると思うんだよ。それがどう消化されているのか。一ファンとして、楽しみだ」と〝らしい〟言葉で締めくくった。新たな船出となる武尊が、天才をうならせる戦いを見せてくれるに違いない。