雨中決戦を制した――。陸上の日本選手権2日目(2日、大阪・ヤンマースタジアム長居)、女子1500メートル決勝が行われ、田中希実(23=ニューバランス)が4分8秒29で優勝。2006~10年大会を制した吉川美香氏以来の4連覇を達成した。

 悪天候の環境下でも最後まで冷静だった。「自分から動かす、勝ちに行くレース展開が海外で戦っていくには必須になる」。世界を見据える田中は、中盤まで2位集団につけ、ラスト2周で抜け出す。

 最後の1周はさらにギアを上げ、2位の後藤夢(ユニクロ)に10秒近くの差をつけた。レース後には「会場の雰囲気で気持ちを高めながら、楽しんで走ることができた」と振り返った。

 一昨年の東京五輪では同種目で日本人初の8位入賞。さらなる活躍が期待される中で「中途半端な気持ちで臨んで負けたり、タイムが出ないというのを繰り返した」。勝ちにこだわるあまり、本来の自分を見失った時期もあった。

 しかし、今は違う。数々の経験を重ねてきたからこそ、より強い思いが芽生えた。「世界の本物のライバルたちにぶつけて、勝ち切れるようなことをしていきたい」。世界のトップへ、もう迷いはない。