国内女子ゴルフツアー「RKB×三井松島レディス」最終日(14日、福岡CC和白C=パー72)、7位から出た岩井千怜(20=Honda)が、通算11アンダーで並んだ双子の姉・岩井明愛(Honda)、昨季の年間女王・山下美夢有(加賀電子)とのプレーオフ(PO)を制し、今季初勝利となる通算3勝目を挙げた。しびれるPO中の大胆な作戦で〝母の日V〟をたぐり寄せた。

 岩井千は4打差を追いかけてスタートした正規の18ホールを、ボギーなしの7バーディー。65で回る会心のゴルフで通算11アンダーでホールアウトすると、後続組の岩井明、山下も同スコア。優勝決定は、山下を交えた史上初となる双子対決のPO(18番パー5)にもつれ込んだ。

 3人ともパーだった1ホール目に続く2ホール目の決断か吉と出た。姉が2打目に直ドラを選択すると、妹も同じクラブを握った。2オンならずもグリーン手前に着弾し、ともにパーオンした3人の中で最も近い2メートルに寄せた。岩井千は「最初はスプーンで打とうと思いましたけど、明愛がドライバーだったので『いいかも』と。ファンのみなさんを楽しませたいと思って、私もドライバーを選びました」と意図を説明した。

優勝インタビューで涙ぐむ岩井千怜
優勝インタビューで涙ぐむ岩井千怜

 ただ、姉・岩井明は普段から直ドラで攻めることがあるという一方で、妹は「私は試合では初ですね。練習でも全然打っていなかったので。なんで、あんなにうまくいったのでしょうかね」と明かした。通常のラウンド以上にミスショットが命取りとなるPO中に、やったことのない作戦を決断する大胆さも強さの一つだろう。失敗に対する恐れを聞かれても「ファンに楽しんでもらいたいという気持ちが大きかったです」と言ってのけた。

 最後はグリーン上の勝負となり、山下が6メートル、岩井明が2・5メートルを外した後、2メートル寄せたバーディーパットをきっちり沈めて勝利をつかんだ。「信じられないという気持ちが大きい。今週は2日目に明愛と一緒に回って、POでも一緒にやれて、こんなにすごいことが起きていいのかなと思うぐらい。勝てたというのも信じられないですね」と喜んだ。〝母の日V〟については「最高のプレゼントができました」と笑った。

 今季初勝利については「あと一歩のところで敗れていたので本当にほしい1勝目が、このような形でうれしいです」。昨季は初優勝から2週連続Vを飾っており、一気の4勝目にも期待がかかる。