卓球の全日本女王・早田ひな(22=日本生命)が、同じサウスポーの先輩が築いた伝統を引き継ぐ覚悟だ。

 20日に開幕する世界選手権(南アフリカ・ダーバン)を前に、男女の日本代表が12日に都内で練習を公開。出場3種目(シングルス、ダブルス、混合ダブルス)でメダルが期待される早田は「ほぼ休む時間もないが、キツい状態の時にどういうメンタルで勝負するのかとか、どうやって自分の脳をごまかして試合するのか、そういうのは経験してやってきているので今回は3種目とも自信はある」と力強く語った。

 今月1日に五輪3大会連続メダルの石川佳純(全農)が現役引退を表明。長年にわたって女子日本代表をけん引した存在を欠いた中での大一番となる。早田は「何かどこかで、多分みんなが、石川さんがいるから大丈夫と思っていた部分があった。それって本当に信頼している選手だからこそ、頼ってもなんか大丈夫、という感覚がずっとあった」と回想。改めて石川の偉大さを実感し、早田の心には新たな思いが芽生えた。

 かつては石川の背中を追いかける立場だったが、今は〝黄金世代〟の1人としてチームを背負う立場になった。「石川さんに何かをしてもらったワケではないが、なぜかその安心感が石川選手がいるとあった。空気で引っ張っていってもらえる選手が抜けてしまったのはすごくさびしい」と吐露しつつも、「やっぱり自分自身が石川さんのような選手になれるように、いろんな経験をして、いろんな刺激を受けて、見たことない景色を見ることで、自分の感性の広げていきたい」と決意を述べた。

 次は私の番――。南アフリカの地で、早田ひなの存在感を世界に示してみせる。