劇的勝利の裏には脅威の進化が…。注目カードが並んだ格闘技イベント「RIZIN.42」(6日、東京・有明アリーナ)に、〝バカサバイバー〟こと青木真也(39)が2回に分けて大ナタを振るう。前半は朝倉海の衝撃KOが飛び出したバンタム級2試合を一刀両断だ。

 今大会でバカサバイバーが最も注目したのは、元谷友貴に3R2分25秒でTKO勝ちした朝倉海の進化だ。2Rまで元谷のテークダウンと組み技をしのぎ、最後にヒザ蹴りでレバーを打ち抜いてレフェリーストップ勝ちを手にした。試合後、いつものように即電話取材に応じた青木は「最後のヒザ蹴りは典型的なムエタイの〝テンカオ〟っていう技なんだよ。パンチへのカウンターで使う技なんだけど、あれには驚いた。アレで朝倉は一気にMMAファイターとしての完成度がメチャクチャ上がったよ」と声をしゃがれさせる。

 戦前、朝倉海の不利を予想していた青木は、電話越しに手のひらをクルリと返すと「朝倉は、相手をコントロールしながらあれを打ったんだ。1ラウンド(R)は四つを切って、2Rは倒されても決定打を許さなかった。コントロールされているように見えた? 違うよ。逆だ。一見カウンターに見えるけど、実は自分が攻めることで相手の攻撃を引き出して最後にタイミングを合わせてKOしたんだ。つまり〝先の先〟を取った。多分、最初からプランの一つとしてあれを狙っていたんだと思う。すごいよ。ムエタイ好きの俺から見ても、あれは難しい技術だ。特にMMAで使うのは…」と絶賛した。

 またセミで井上直樹との削り合いを制し、判定3―0で勝ったフアン・アーチュレッタ(米国)については「ガッツがすごい。1Rは井上のラウンドになったけど、2、3Rと運動量と気合で盛り返した」とメガネを光らせた。