写真の場面であなたならどうする? 何を切る? 下にある【答え】を読む前にまずは考えてみよう。

 南1局、トップに立っていた鈴木優(U)。2筒を引いてきて…。

【答え=3筒】テンパイ取らず。目の前にあるチャンスから一歩後退する行為は、麻雀レベルを見極める上で、非常に大きなポイントだ。トップ目にいた鈴木優(U)は5索を切れば2筒・3筒の並びシャンポンでテンパイが取れたが、河に放ったのはイーシャンテンに戻す3筒切り。「5索を切ってヤミテンが一般的」と自覚する中、別の選択にしたのは理想とする最終形のためだ。

 状況は3万3000点持ちのトップ目ながら、南1局では逃げ切りトップのセーフティーリードとは呼べない。「例えば南3局で同じような場面だったり、自分の点数が4万点を超えていたりすれば、他の選手の親番を流す価値もあるので(タンヤオ・赤の)2600点でアガります」と、スピードを最優先して5索切り、ヤミテンのテンパイを取っただろう。ただし、現局を含めて最低4局は打たないといけない中盤戦で、安手で逃げ切りを目指すのは虫がよすぎるという感覚だ。「2600点で加点してもトップに近づくわけではないので、しっかり高い手に仕上げてアガリに行くためにテンパイを外しました」と高みを目指した。

 警戒したのは親番の瀬戸熊直樹(雷)。自分が再度テンパイした時、何を切るかを考えた場合、瀬戸熊の現物で進めたかった。「受け入れは先に2筒を切る方が広いんですが、1・4筒待ちや4・7索待ちのタンヤオ・平和にした時に、3筒を先に切っておけば、親の現物である2筒でリーチができます」と、場が煮詰まった場合でも気分よくリーチが打てる牌を残した。

 3筒切りの理由はもう1つ。4筒を引いた場合だ。「2筒を切っていると3筒を切って4・5・7索待ちにしかできないですが、3筒を切っておくと5索を切っての2・5・8筒待ちも選べます。後で4・5・7索が薄くなっている時に選べるので」と、待ち牌のパターンを広げる利点もあった。

 結果的には他者の仕掛けに対して2筒をポンして追撃、4・5・7索待ちに構えると赤5萬を引いて打点アップした後、瀬戸熊から7索を出アガリしてタンヤオ・赤2の3900点。イメージとは異なるフィニッシュではあったが、冷静な3筒切りがもたらした貴重な加点になった。