〝聖地〟で新たな記録を樹立した。陸上の東京選手権(22日、国立競技場)、女子ワールドチャレンジ1マイル(約1・6キロ)は、東京五輪1500メートル8位入賞の田中希実(ニューバランス)が、21年ぶりとなる4分32秒73の日本新記録で優勝。「自分の走りに集中して、気持ち良く走り切ることができた。そこの感覚はすごく久しぶりだった」と安堵の表情を浮かべた。

 残り1周半からのギアチェンジは圧巻だった。「自分の感覚に任せて走ったら、やっぱりちょっと遅くなってしまった」と悔しさをにじませつつも、会場の実況による煽りに負けじと躍動。「まだ力不足な部分もあったけど、今日はしっかり自分の感覚と相談しながら走れた。また課題が見つかったというか、前向きな気持ちで終えることができた」とプラス思考で振り返った。

 4月からプロに転向した一方で、重圧に押し潰されかけたこともある。今も心身ともに万全とは言えないが、覚悟は決まっている。

「こういう走りが見せたいというような堂々としたことは言えない。まだ探り探りの状態なので、そこをもう1回見いだした上で、初めて練習の成果を踏まえて『こういうタイムを狙いたいです』や『こういう結果を出したいです』と言えると思う」

 目指すは世界で通用するランナー。一つひとつの経験を自らの力に変えていく。