神様からの試練に打ち勝った。卓球の全日本選手権最終日(29日、東京体育館)、女子シングルス決勝が行われ、早田ひな(22=日本生命)が木原美悠(18=エリートアカデミー)を4―2で下し、3年ぶり2度目の優勝。2019年大会の伊藤美誠(22=スターツ)以来、史上4人目の3冠となった。
勝利が決まった瞬間、自然と涙が込み上げてきた。ここまで圧巻の強さで勝ち上がってきたが、この日は2ゲームを先取される苦しい展開。「自分自身にプレッシャーをかけられている」と木原の勢いに押されかけた。しかし、早田は冷静だった。「0―2になって負けを認めてから、自分自身が強くなった。逆にこれで勝ったらすごいなーと思って試合に入った。人間誰だって負けることはあるから負けても大丈夫」。第3ゲーム以降は、巧みなサーブや強烈なフォアハンドなどで得点を奪取。逆転で日本一の座をつかみ取った。
今大会は6回戦で張本美和(木下アカデミー)、準々決勝では平野美宇(木下グループ)を撃破。早い段階で強敵同士が対戦する組み合わせに〝死のブロック〟との声もあった。だが、早田は「ここを乗り越えないとパリ五輪で中国人選手に勝てないよと神様に言われているような組み合わせだった。ここを乗り越えられたら本物だよと言われてるような気がした」と一念発起。ひるむことなく、最後まで戦い抜いた。
同種目での直近の目標は、世界選手権(5月、南アフリカ・ダーバン)4強入りだ。「パリ五輪の選考レースやパリ五輪に選ばれた時に絶対に生きると思うので、1試合1試合を無駄にしないようにしたい」。全てはパリ五輪のために――。自らの足で金メダルロードを駆け上がっていく。












