岸田文雄首相は11日(日本時間12日)、中国による日本人へのビザ(査証)発給手続き停止について「新型コロナウイルス対策とは一見、関係がないと思われる制限を一方的に行い、極めて遺憾だ」と、訪問先のロンドンで記者団の質問に答えた。

 日本は中国からの入国者への水際対策を強化。中国は「差別」だと反発し、日本でのビザ発給を止めるなど対抗措置を打ち出してきた。

 日本をはじめ世界各国の国家が中国本土からの観光客に水際対策を行っている。その中で中国は“お隣”の日本と韓国を目の敵にしているようで、両国にだけビザ発給停止という報復措置と思われる手を打ってきた。

 その日韓も水際対策は異なる。ユーチューブチャンネル「地球ジャーナル ゆあチャン」で日中の情報を発信している中国人ジャーナリストの周来友氏はこう語る。

「中国国内では韓国の水際対策に対し批判の声が高まっています。韓国では現在、中国からの入国者に対し、黄色い色のネックストラップを掛けた上で、8000円ほどの核酸検査を自費で行わせています。さらに、陽性だった場合はベッドのない部屋で7日間隔離され1日約1万5000円の費用を請求されることとなっています」

 こうした韓国の対応に中国のSNSでは「まるで犯罪者のような扱いだ」「中国も以前は水際対策を行っていたが、ここまで非礼なことはしなかった」などの声が出ている。

 また、日本の関西国際空港では、中国本土からの入国者に対し、赤い色のネックストラップを掛けた上で無料のPCR検査を実施し、陽性者については、日本政府が費用負担を行うことを前提に待機施設で7日間の隔離措置を行うとしている。

 中国のSNSでは「中国人に屈辱的な思いをさせておいて観光では中国人が落とすカネに期待している」「そこまでして日本に行く必要はない」などの声が寄せられているという。

 周氏は「日本に対する非難の声も徐々に高まりを見せています。しかし、個人的にはPCR検査や隔離にかかる費用を全面的に負担する日本政府の対応は好意的で、差別的には見えません。また現在、変異株のゲノム解析を行っていない中国からの入国者に対して行っている水際対策は当然の措置と言えるでしょう。中国側の『差別』との主張は根拠に欠けるのではないでしょうか」と指摘している。