今年初めて実施された現役ドラフトで巨人から広島に移籍した戸根千明投手(30)が19日、マツダスタジアムで入団会見を行った。赤いネクタイで会見に臨んだ戸根の背番号は、楽天へ移籍した正隨が付けていた「49」に決定した。

 会見場に足を踏み入れた戸根は「こんなに人に囲まれるなんて、めちゃくちゃ久しぶりに緊張する」と苦笑い。それでも「初めての試みなので、第1号になれたことはすごく名誉なこと。誇りに思っていいんじゃないかと思う」と話した。

 移籍が決まると、日大の先輩で広島から巨人復帰が決まった長野に連絡を入れた。すると長野から「お互いまた敵同士になるけど頑張ろうね」と声を掛けられた。さらに長野の〝つながり〟で広島の選手や関係者から電話がかかってきたという。

 戸根は「長野さんがいろいろな方にご配慮いただいて。本当に感謝しています」と話した。チーム内で手薄な左の中継ぎとしての働きが期待される。戸根は「左打者を抑える自信を持っている。まずはそこを抑えていきたい」と語った。

 来季の目標については「具体的な数字よりも、まずは戸根千明という投手が広島にいるのを(ファンの)皆さまに知っていただきたい」と意気込む。「とりあえず(一軍の)マウンドに上がるのが一番」と言葉に力を込めた。