今年で49回目を迎えた東京スポーツ新聞社制定「2022年度プロレス大賞」選考委員会が15日にオンラインで行われ、年間最高試合賞(ベストバウト)は、8月18日の新日本プロレス・日本武道館大会で行われたG1クライマックス決勝戦、オカダ・カズチカ(35)対ウィル・オスプレイ(29)に決まった。オカダの同賞受賞は2年ぶり9度目で、オスプレイは初受賞。「名勝負製造機」と呼ばれる2人が、最高峰の舞台をつくり上げた。

 選考委員会では9月12日のJUST TAP OUTで行われたエル・デスペラード対葛西純、7月16日のノア日本武道館で行われた清宮海斗対武藤敬司との決選投票となり、17票中10票を獲得。かつての兄弟分が、世界最高峰のレスラー同士となり繰り広げた死闘に栄誉が与えられた。

 試合は初制覇に燃えるオスプレイが棚橋弘至のハイフライフローをはじめ、オカダのライバルだった選手の得意技を次々と繰り出した。だが、オカダはヒドゥンブレイドを阻止すると、レインメーカーで史上4人目の大会連覇を達成した。

 これでオカダは天龍源一郎に並び歴代最多となる9度目の同賞受賞。「オスプレイと取れたというのはやっぱりうれしいですね。もともと僕が新日本プロレスに呼んだ選手ですし。そこからここまで成長して、こうやって取ることができたので。この新日本プロレス50周年にふさわしい戦いだったのかなとも思います」と胸を張った。

 一方のオスプレイはうれしいプロレス大賞初受賞だ。「今年は自分自身、多くの選手とあらゆる激闘を戦い抜き実績も残した。数ある試合の中でオカダとのG1決勝での激闘が今年のマッチ・オブ・ザ・イヤーに選ばれたことは紛れもない事実であり、受賞できたことは素直にうれしいぜ」

 来年1月4日の東京ドーム大会でオスプレイはケニー・オメガ(AEW)とのIWGP・USヘビー級王座戦を控えており、新旧名勝負製造機対決に注目が集まる。