国民民主党(玉木雄一郎代表)は14日、憲法への新設を目指す緊急事態条項の素案を発表した。

 これは行政による必要最小限の権利制限を認める一方、権力の乱用・人権侵害への歯止めとして、国会の関与による権限行使の「民主的統制」なども明文化したもの。

 条文案は武力攻撃や内乱・テロ、大規模な自然災害、感染症のまん延などが発生し、通常の統治機構では事態の収拾が困難な場合、内閣が原則として事前に国会の承認を得た上で、緊急事態宣言を発することができるとした。緊急事態のなかでは国会を閉会したり衆議院を解散したりすることを禁じている。

 また、国政選挙の実施が困難な場合には衆参両院の3分の2以上の多数で、国会議員任期の延長などの特例を定めることができるとした。

 緊急事態に対処するための措置を行う際、憲法が保障する自由や権利の本質的な内容を侵してはならないと明記した。

 同党憲法調査会長の古川元久衆院議員は、緊急事態条項の条文イメージについて「わが党の緊急事態条項は、行政の権限行使を容易化する条項ではなく、『権限統制』のための条項です」とした上で「緊急事態条項と言うと、どうしてもナチスを挙げて批判する人がいますが、私たちはむしろ、コロナ禍の中において憲法で保障される営業の自由や教育を受ける権利等がいとも簡単に制約される事実を目の当たりにし、この案をまとめました。緊急事態下であっても制限してはならない権利を保障し、三権分立を維持するための条項です」と説明した。

 玉木氏は自身のツイッターで「これから地方組織や党員・サポーター、広く国民の皆さんの意見も聞きながら国民的議論を喚起していきます。我が党の緊急事態条項は、行政の権限行使を容易化する条項ではなく、『権限統制』のための条項です」と投稿した。