TBS系の情報番組「ひるおび」が21日に放送され、1か月余りで閣僚3人が辞任して内閣支持率が低迷する岸田文雄首相について、政治評論家の田崎史郎氏は「本人が全くヘコたれてない」として、岸田政権が当分続く理由を3つ挙げた。

 先月24日の山際大志郎経済再生担当相、今月11日の葉梨康弘法相、さらに20日の寺田稔総務相と、この1か月の間に3人の閣僚が相次いで〝辞任ドミノ〟に倒れ、政権運営に大ダメージを負った岸田首相。そのたびに「判断が遅い」との批判を繰り返し受けて、各世論調査での内閣支持率は約30%と大幅に落ち込んでいる。

 そのため岸田政権の存続も危ぶまれる状況になってきたが、田崎氏は「それでも岸田政権は当分続くと思います」と分析。その理由として「1つはこういう状態になっても党内で岸田さん辞めろという声が起こってこないんですよ。2つ目は本人が全くヘコたれてない。全然落ち込んでいる様子がないんです」と解説した。

 これに司会の恵俊彰が「この状況でも?」と驚いたように聞き返したが、田崎氏は「はい!」と断言。続けて岸田政権が当分存続する3つ目の理由として「今、辞められる時期じゃないんですよね。これから補正予算、(旧統一教会をめぐる)被害者新法を作らなきゃいけない。その後、来年度の予算編成がある。時期的によくない」と明かした。

 これほどまでにボロボロに状況にもかかわらず、自民党内に〝岸田おろし〟の話すら出てこないのは不思議だが、その理由について田崎氏は「今、自民党議員にとっては最も政権党にいるうまみを感じている時期なんですよ。それは予算編成、税なんですよ。ここで与党議員のうまみを最も味わってる時期に総理に辞められては困るんです」と解説。その上で「だから、しばらく続きますし、少なくても来年5月の広島サミットまでは続くんじゃないかと僕は見てます」との予想を披露した。