〝伏兵〟が逆転Vを狙う――。大相撲秋場所13日目(23日、東京・両国国技館)、幕内北勝富士(30=八角)が、幕内翔猿(30=追手風)との埼玉栄高の同学年対決を制して3敗をキープ。初優勝の可能性を残した。

 今場所は横綱照ノ富士(伊勢ヶ浜)の途中休場、大関陣の大不振などで賜杯レースは大混戦。3敗の北勝富士は、幕内高安(田子ノ浦)とともに2敗の幕内玉鷲(片男波)を1差で追う。逆転優勝に向けて「体もしんどいけど、1日1日、全力でやっていきたい」と自らに言い聞かせた。

 そんな北勝富士を小学時代に指導した「入間少年相撲クラブ」の西沢正夫総監督(60)は「体が動いている。優勝争い? 彼の性格の良さや努力を知っているので夢をかなえてほしいけど、もう精いっぱいやっている。僕はそれで十分」と今場所の健闘ぶりをたたえる。その上で「近年ないぐらい手を合わせてテレビを見ている(笑い)。毎日、なんとかもう一番(勝ってくれ)と思いながら見ている」と祈るような日々を明かした。

 ライバルとなる玉鷲は2019年初場所の優勝力士で、高安は元大関。ともに実力者ではあるが、北勝富士も4場所連続で金星を獲得したことがあり、不気味な存在。〝平幕のダークホース〟が、恩師にサプライズを届けられるか。