体は悲鳴を上げていた。大相撲秋場所10日目(20日、東京・両国国技館)、横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)が休場した。日本相撲協会に「両変形性膝(ヒザ)関節症 右膝骨挫傷にて3週間の安静加療を要する見込みである」との診断書を提出。休場は3月の春場所以来で横綱昇進後2度目となった。

 一人横綱が不在となってしまった。今場所はここまで5勝4敗。白星スタートを切りながらも2日目の幕内翔猿(追手風)戦で初黒星を喫し、5日目は幕内玉鷲(片男波)、翌6日目は幕内宇良(木瀬)に連敗した。前日の幕内高安(田子ノ浦)との一番では蹴返しに行く場面もあったが、白星に結びつかなかった。

 苦しい相撲内容が続く中で古傷であるヒザの状態が心配されていた。土俵下で取組を見守った審判部の親方衆からは「そんきょする時なんか見てると、かなり痛いのかなと思う」との声も上がったほど。それでも大関陣を含め上位勢の星が伸びず、綱の責任を果たすために土俵に立ち続けた。

 7月の名古屋場所は11勝4敗で優勝を逃していただけに賜杯奪還を狙っていた横綱だが、無念のリタイアとなった。