笑顔が戻ってきた。競泳のアジア大会代表選考会兼日本選手権3日目(30日、横浜国際プール)、女子100メートル自由形は、池江璃花子(21=ルネサンス)が53秒89で優勝。派遣標準記録(53秒96)を突破し、50メートルバタフライに続き、個人2種目でアジア大会の代表入りを確実にした。
「本当に泣きそうになるぐらい緊張していた」。隣の第3レーンで泳ぐ神野ゆめ(中京大)は、前半が得意な選手。「自分のペースを乱されるんじゃないか」と不安な気持ちが頭をよぎっていた。しかし、レースが始まれば関係なかった。序盤から積極的に攻め、復帰後自己ベストを更新。「最後まで踏ん張ることができた。素直にすごくうれしい」と充実の表情を見せた。
2019年2月に白血病を発症。20年8月に復帰して昨夏は東京五輪出場を果たすも、ここ最近は自分の泳ぎを見失っていた。「いい泳ぎをしないと最後のタッチでまた悔しい思いをする」。勝利へのこだわりを貫き、2冠に輝いた。勝利の味を再確認したのと同時に、確かな手応えもつかんだ。
「パワーは前よりもついている。あとは技術にプラスもう少しのパワーが必要だと思うので、それをクリアできたら、今まで以上の力が発揮できると思うし、今まで以上の成績もついてくる」
また1つ壁を乗り越えた〝水の申し子〟の伸びしろは計り知れない。












