“燃える闘魂”ことアントニオ猪木氏(76)の最愛の妻、田鶴子さんが27日に死去した。猪木氏が自身のツイッターで「8月27日未明、妻・田鶴子が永眠致しました」と報告。「カメラマンとして私の写真を撮りながら、いつも献身的に尽くしてくれました」と感謝の言葉をつづった。2人はカメラマンと被写体の立場で出会い、5年にわたる密着撮影の末、2001年に出版された写真集「人生のHomeLess アントニオ猪木写真集」を手掛けたのが田鶴子さんだった。

 その後は長年にわたり猪木氏を支え、17年に結婚。猪木氏の義理の息子だった新日本プロレス元社長のサイモン氏(45)はこう振り返る。「健康面も含め全てをマネジメントしてくれて、本当に感謝しています。糖尿病の血液検査を含め、インスリンとか薬を飲むタイミングを管理して。バッグの中にはいつも猪木さんに必要なものが全て入っていました。少しでも疲れた様子が見えたらマッサージのアポを取ったりもしていた」

 サポートはプライベートだけにとどまらなかった。昨年9月に北朝鮮建国70年の祝賀行事に参加するなど、政治家の猪木氏が積極的に行ってきた北朝鮮外交の窓口としても活躍。田鶴子さんが持つパイプを生かしたものだった。また、猪木氏の肖像権などを管理するマネジメント会社「コーラルゼット」の副社長も務め、文字通り公私にわたるベストパートナーだった。

 当然、周囲からはそんな伴侶を失ったことを心配する声もある。「猪木さんには常にいろんな人間が集まってくる。その中にはよくないことを考えている人もいるわけで。それをうまくコントロールしていた夫人がいなくなってどうなってしまうのか」(格闘技関係者)。猪木氏は9月2日にモンテローザのキャンペーン記者発表会に出席予定で、その発言に注目が集まりそうだ。