内閣府は15日に2021年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値を発表し、実質伸び率が年率換算5・4%となり、2四半期期ぶりのプラスとなった。新型コロナウイルスの第5波が収まって緊急事態宣言が解除されたことで、個人消費や企業の設備投資が回復したことが理由とみられる。
昨年10~12月期は多くの人が旅行し、繁華街や観光地は活気が戻ったが、今年1~3月期はオミクロン株の国内流行で再び経済指標は悪化の見通しだ。
加えて重しになりそうなのが原油高だ。週明け14日の米ニューヨーク原油先物相場は、指標の米国産標準油種(WTI)3月渡しが続伸して1バレル=95・46ドルとなり、14年9月以来、約7年5か月ぶりの高値で取引を終えた。
「1バレル=100ドルを超えると、レギュラーガソリンの全国平均小売価格が1リットル=200円を超える可能性があるが、そのボーダーに近づいてきた。政府は石油元売り会社に補助金(上限5円)を出しているが、原油価格の上昇は吸収しきれない。先物価格が小売価格に実際に影響してくるのは2か月ほど先になる。春には1リットル=200円という異次元の原油高が現実味を帯びてきた」(経済評論家)
15日のニューヨーク原油先物相場は反落し、早朝の取引で一時1バレル=90ドル台まで下落した。ウクライナ情勢を巡り、ロシア西部に展開していたロシア軍の一部が撤収を開始したと伝わり、需給逼迫に対する警戒感が和らいだからだ。それでも、ロシアがウクライナへ侵攻する可能性は残る。
「ウクライナ侵攻が始まれば、原油価格はさらに高騰し、1バレル=100ドルを超えてくる。そうなれば日本の家計にもガソリン価格や電気料金の値上げで、さらなる悪影響が出る。ピークアウトしたとみられるオミクロン株も高止まり予想で、政府が対策を間違えばオミクロン株と原油高のダブルパンチになる」(前出)
国民生活も経済もコロナ前に戻るのは容易ではなさそうだ。












