元世界3階級制覇王者の田中恒成(26=畑中)が11日、愛知・名古屋国際会議場で、IBF世界スーパーフライ級5位の石田匠(30=井岡)を相手に1年ぶりとなる再起戦を行い、2―1の判定で勝利した。

 昨年大みそかにWBO世界同級王者・井岡一翔(志成、当時はAmbition)にプロ初黒星を喫して以降、ガードの重要性を認識して磨き上げるとともに、ボクシングスタイルにも変化を加えたという田中は、1ラウンド(R)からガードを高く上げ積極的にプレッシャーをかける。2Rでは左フックを上下に散らし、ギアを上げた。

 しかし、左ジャブを起点として強烈なワンツーなどを繰り出す相手の攻撃に手を焼く。中盤ではお互いのコンビネーションが交錯するなどし、会場を沸かせた。8Rには田中の渾身の右ストレートが炸裂し、9Rにはロープを背負わせラッシュ。それでも石田に粘りを見せられ、接戦となった一戦をものにした。

 試合後は「こんなに楽しんで試合できたのは石田選手のおかげ。強い石田選手に勝ったので、僕が世界いくしかないですね」と拍手を誘うと、「内容は満足できるものではないけど、笑顔で試合できたのはプロになってから初めて。悪かったところの方が多かったかもしれないけど、1年やってきたことは間違ってなかった」と笑顔を見せていた。