テニスの4大大会「ウィンブルドン選手権」がロシアとベラルーシの選手の出場禁止を発表したことを受けて、男子世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が猛反発した。

 ジョコビッチは、自身が1990年代の内戦を経験したことを踏まえて「私は子供時代に戦争を経験したので、戦争を支持することは決してない。私はそれがどれほどの感情的なトラウマを残すかを知っている。我々はバルカン半島で何が起こったかを知っている」とロシアによるウクライナ侵攻には反対の姿勢を示した。

 その一方で「人々は苦しんでいる。しかし、選手たちとは何の関係もないので、私はウィンブルドンの決定を支持することはできない。決定はクレージーだ」とウィンブルドンによるロシア勢の排除を批判した。

 すでにロシアメディア「チャンピオナット」は、ロシアの有力指導者であるウラジミール・カメルゾン氏の見解としてトップ選手たちが「ウィンブルドンをボイコットする可能性がある。ジョコビッチが彼らを団結させる。ノバクがやってくれれば完ぺきだ」と報じており、ウィンブルドンの方針に反対するジョコビッチがボイコットを主導する可能性も指摘されている。

 今後のジョコビッチの動向に注目が集まる。