女子テニスのマイアミ・オープン(米フロリダ)で準優勝を果たした大坂なおみ(24)が世界ランキングを77位から35位に上げ、上昇ムードに乗っている。

 同大会では昨年2月の全豪オープン以来となる決勝進出。最新ランクで世界1位となったイガ・シフィオンテク(ポーランド)に敗れたものの、かつての「強い大坂」が戻ってきた。

 昨年は〝うつ告白〟などメンタルが崩れて長期休養。今季も観客にヤジられて涙を見せるなど精神面が懸念されてきたが、ここへきて完全復調だ。大会後には日本のファンへ向けて「今回の大会は日本から多くの声援が届きました。ありがとうございました」と感謝の意を述べつつ「自分を試したくもあった大会で、緊張の連続ではありましたが、結果として自分に対しての自信を取り戻せたトーナメントでした」とメッセージを送った。

 大坂は「この1年間は本当に様々なことがありました」と振り返った上で「今の私はテニスを純粋に楽しめていますし、ランキングも上げていきたいという明確な目標があるので、次の大会に向けてもっと練習して上手くなっていきたいです」と前向きにつづった。

 一方、大坂は「世界は現在、悲しいニュースであふれています」とロシアによるウクライナ侵攻にも触れ、「だからこそ、私ができる形で少しでも多く人を勇気づけることができれば嬉しいです。私も日本の皆さまはじめ、今回多くの人に支えていただいたように、人が人を支え合う平和な世の中になると嬉しいです」と記している。

 今後はクレーコートのシーズンに突入。マドリード・オープン(28日開幕、スペイン)をへて、4大大会、全仏オープン(5月、パリ)へ挑む。