ウクライナの元テニス男子世界ランク13位のアレクサンドル・ドルゴポロフ(33)が、戦場から悲痛な叫びを上げた。

 ドルゴポロフは母国がロシアによって侵攻を受け、戦場に出ることを決意。現在は武器を手にして戦場に出ながら日々の状況を発信している。

 米誌「スポーツイラストレーテッド」はドルゴポロフの現状を特集。「彼はまだ戦闘に遭遇していないが、最悪の事態に備えている。彼は爆弾が爆発する音を聞き、ロケットが通り過ぎる音を聞いた。彼はかつてジュニアトーナメントをプレーしたなじみの都市であるマリウポリとハリコフから届く恐ろしい話を聞いている」と指摘した。

 そしてドルゴポロフの声を紹介。「おそらく私は殺されるだろう。おそらく私は(ロシア兵を)殺さなければならない。いったい何と言えばいいんだ? これが戦争なんだ」と悲壮な思いを語った。

 そして、以前から主張しているテニス界での制裁強化、ツアーでロシア人選手の出場を停止するよう改めて要求。

「テニス界が彼らをプレーさせ続けたいのなら、彼らは政府が間違った行動をしていることを公に非難すべきだ。それこそロシア国民がプーチンを止めることができる唯一の方法だ」とロシアのアスリートにプーチン大統領への反対姿勢を表明するよう強く求めた。

 ドルゴポロフの声が世界に届くか。