テニスの4大大会最終戦、全米オープン女子シングル決勝は11日、ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで行われ、18歳のエマ・ラドゥカヌ(英国)が19歳のレイラ・フェルナンデス(カナダ)に6―4、6―3で勝ち、4大大会でツアー初勝利を飾る快挙を達成した。

 ルーマニア人の父と中国人の母を持つラドゥカヌは優勝賞金250万ドル(約2億7500万円)を獲得した。世界ランキングは150位から一気に24位へジャンプアップし、英国選手トップに躍り出た。予選から勝ち上がって頂点に立ったのは、史上初。しかも10試合全てストレート勝ちだ。

 優勝が決まった瞬間、コートにあお向けになって喜びを表現した新女王は「優勝できるなんて思ってもいなかった」と驚きの表情を見せたが、表彰式では「また、この場所で決勝戦を迎えたいと思っています」と意気込んだ。

 この快挙に英国のエリザベス女王は「全米オープンで優勝されたことに、心からお祝いを申し上げます。この若さでの快挙は、あなたの努力と献身の賜物です。あなたと対戦相手のレイラ・フェルナンデス選手の優れたパフォーマンスは、次世代のテニスプレーヤーに刺激を与えることでしょう」と祝福メッセージを発表した。

 なお同大会連覇を狙った大坂なおみ(23=日清食品)は3回戦で準優勝したフェルナンデスに敗れ、長期休養を示唆している。