大相撲11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)を控えた28日、幕内徳勝龍(34=木瀬)が東京・墨田区の部屋で稽古を行った。この日はすり足などの基礎運動のほか、関取衆との申し合いに参加して調整した。今年1月の初場所で史上2人目となる幕尻優勝を果たし、一躍「時の人」となった。

 しかし、自己最高位の西前頭2枚目で臨んだ3月の春場所から4勝11敗、7勝8敗、7勝8敗と3場所連続で負け越しと不本意な成績が続いている。徳勝龍は「(9月の秋場所から国技館に)優勝額も飾られてうれしい半面、ちょっと照れくさい部分もある。優勝額が飾られたことで、それに恥じないようにいい相撲を取っていければいいと思います」と巻き返しを誓った。

 奈良出身の元野球少年で、角界屈指の阪神ファンとしても知られている。26日のドラフト会議で阪神は徳勝龍と同じ近大出身の佐藤輝明内野手(4年)を最上位指名した。矢野燿大監督(51)が4球団の競合で当たりクジを引き「その瞬間、日本で一番ガッツポーズしてましたよ。うれしいっすねえ。持ってるっすねえ、矢野監督は」と大興奮。

「日本人でホームランバッターって、左(打者)では最近いない。近畿大の後輩で注目されてドラフト1位。しかも好きな球団に入ってくれたので、うれしい。ケガだけしないように、長く現役でできるようにやってほしい」とエールを送っていた。