【ラグビーW杯】涙の終戦…渋谷スクランブル交差点は30分だけバカ騒ぎ

2019年10月21日 16時30分

バカ騒ぎの渋谷スクランブル交差点

 旋風を巻き起こした日本代表のラグビーW杯が終わった。強豪・南アフリカに3―26で完敗。東京・渋谷のスクランブル交差点も試合終了後しばらくは“平常運転”だったが…。本紙があるグループを取材したところ、おバカ騒ぎが始まった――。

 なすすべなく南アフリカに敗れた日本。サッカーW杯などで毎度、異様な盛り上がりをみせる渋谷スクランブル交差点も、試合終了後しばらくは“平常運転”だった。

 それでも周囲に目をやると、JR渋谷駅ハチ公口前には、日本代表のジャージーを着たグループや、相手からボールを奪い取るラグビー用語「ジャッカル」と書かれたTシャツをまとった集団が“待機”していた。

 本紙はその中でも目立っていたグループを取材。彼らは芸能プロダクションに所属する有名ユーチューバーで、メンバーの男性は「日本が勝てば、ここでいろいろな人を胴上げして、それを配信するつもりでした。でも負けちゃったので…」とうなだれていた。

 その様子を許可を得た上で、本紙カメラマンと取材していたところ、別のグループが“乱入”。すると、互いが共鳴し合い、その場でスクラムが始まった。

 さらに雄たけびを上げたり、大ニッポンコールをしたことで、周辺にいた“盛り上がりたい連中”が導かれるように集結。嫌な予感がした取材班はすかさずその場から退散したが、集団はそのままスクランブル交差点のど真ん中になだれ込んでしまった。

 記者の脳裏に浮かんだのは、香港の反政府デモ。群集心理の恐ろしさを身をもって体験したが、せめてもの救いはバカ騒ぎしつつも、信号が赤になればきちんと元の広場に戻ることだった。

 日本代表が死闘を制した13日のスコットランド戦後も同じで、この時は試合終了直後は静かだったが、1時間後に突如バカ騒ぎがスタート。警視庁渋谷署もまさか時間差で爆発するとは思わず、現場に駆け付けたのは騒ぎが始まってから1時間後だった。その間、群衆が道路をふさいだりすることはなかった。

 この日はスコットランド戦の教訓から、渋谷署員は事前にスタンバイ。約30分間は大目に見てくれていたが、徐々に赤信号になった際の“戻り”が遅くなると、署員が警備のため交差点に大量投入された。

 それを見て“盛り上がり隊”も終戦。それぞれが帰路につき、さっきまでの歓声がうそのように、交差点は静けさを取り戻した。

 わずか30分間のバカ騒ぎ――。この様子を見ていた南アフリカのジャージーを着ていた外国人男性は「クレージーだけど、最高だね」と代表と同様、敗戦日本に敬意を表していた。