陸上の東京五輪代表選考会を兼ねた日本選手権第2日(25日、大阪・長居)、男子100メートル決勝は多田修平(25=住友電工)が10秒15(追い風0・2メートル)で初優勝。3位で日本記録保持者の山県亮太(29=セイコー)とともに五輪代表を決めた。

 今大会で3位に入った山県は、すでに五輪の参加標準記録を突破しているため代表権を獲得。レース後は「本当は優勝したかったけど、しっかり代表を勝ち取ることができたことをうれしく思う」と喜びをかみしめた。

 一方で気になるのが、3人目の代表だ。日本陸連が定めた五輪の代表選考要項では、次に優先的に選ばれる基準は世界ランキングで出場資格を満たした日本選手権の3位以内。世界陸連は7月1日にランキングでの出場資格者を発表する予定だが、2位のデーデーブルーノ(21=東海大)は22日時点の世界ランキングが174位と低く、入る可能性は低い。

 3番目の基準が標準記録を破った選手。山県、多田以外では桐生、サニブラウン、小池祐貴(26=住友電工)が破っているが、日本選手権の順位が優先されるため4位の小池が代表入りする可能性が高い。

 男子400メートルリレーのメンバーは100メートル代表がまず入り、さらに大会などの「成績を総合的に判断し、リレーの特性と戦略を考慮して」選考すると定めている。