東京五輪・パラリンピックを巡り、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者が受託収賄の疑いで逮捕されたことを受けて、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(65)が17日、都内で取材に応じ「事実であれば極めて残念」と語った。

 高橋容疑者の逮捕容疑は、大会スポンサーの紳士服大手「AOKIホールディングス」側から50数回にわたり計5100万円の賄賂を受け取った疑い。山下会長は「報道以上のことはまったく把握していない」とした上で「東京2020大会関係でこういう出来事が起こったのは残念。それは多くのスポーツ関係者もそう思っていると思う」と事実を重く受け止めた。

 一方、札幌市が進める2030年冬季五輪招致については「その影響ができるだけ出ないように、これまで以上に関係者で力を合わせて全力を尽くしていく。それしかない」と強調。現在は関係組織と連携していることを挙げ「冬季競技の各団体、オリ・パラ、プロモーション委員会等でいろんな形でやっている。これからもいろいろ計画している」と述べた。

 招致成功に向けて「東京2020で成功したところ、うまくいかなかったところ、東京2020が目指そうとしたレガシー、そういったものは教訓も含めて生かしていかないといけない」と山下会長。五輪のイメージダウンは回避できるのか。