来年2月に開催される北京五輪が混とんとしている。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大に加え、中国の人権侵害には世界各国が反発。米国、英国、オーストラリアらが外交的ボイコットを表明するなど、今夏の東京大会に続いて「反五輪」のムードが高まっている。

 東京大会ではコロナ禍で強行開催する国際オリンピック委員会(IOC)への批判が相次ぎ、弁護士の宇都宮健児氏は大規模な「五輪中止」の署名活動を展開。パラリンピック終了までにオンライン署名で約46万筆を集め、大きな話題となった。

 現在、宇都宮氏は北京大会に対してどんなスタンスなのか。本紙が見解を問うと「IOCの悪しき実態は東京大会で明らかになりましたが、また馬脚を現しましたね」と指摘しつつ、中国女子テニス選手の彭帥張が高麗元副首相から性的関係を強要されたと告白し、安否不明となっていた騒動に言及。彭と面会したIOCのトーマス・バッハ会長について「明らかに中国の肩を持っていますね。彭さんと面会して、あたかも安全だと見せかけている」と疑問視し、さらに「WTA(女子テニス協会)は中国撤退を表明しましたが、IOCの対応は対照的。バッハ会長は人権よりビジネスを優先している。本当にとんでもない」と憤った。

 今回の北京五輪を巡っては中国の人権問題がクローズアップ。宇都宮氏も「米国のボイコットは当然のこと。日本はもっと人権問題に声をあげないといけない」というが、それと連動するようにIOCへの逆風も強まっている。