兵庫県警尼崎南署は25日までに、未成年者誘拐の疑いで尼崎市の会社員の女(26)を逮捕した。22日午後4時から翌朝まで、交際相手の高校生の少年(16)を未成年と知りながら自宅に招き入れた疑い。女は「『困っている』と言ってきたので家に入れた。誘拐、監禁してません」と一部否認している。

 まるで女性教師と18歳未満の少年の禁断愛を描いたドラマ「中学聖日記」(TBS系)を思い起こさせるような事件は4月、公園でバレーボールの練習をする少年に女が「ママさんバレーしているから、教えてあげる」と声をかけて始まった。

 少年の母親は「自宅にしつこく電話がかかってきたり、承諾なく家に招き入れたりしていた」と業を煮やし、9月には警察と学校に「なんとか別れさせたい」と相談していた。少年も同署との対話に応じ、淫らな行為がないことの確認や、親の許可なく家に出入りしないことを約束していた。

 しかし、事態は急展開。事件の前には少年が「家族と縁を切る」とまで言い出した。そんな状態で行方不明になったものだから、そそのかして家に連れ込んだとして23日に現行犯逮捕された。

 女は2人の幼い男児を持つシングルマザー。かわいい息子を承諾なく“盗られる”母親の気持ちをなぜ理解できなかったのか? 24日にすぐさま釈放されているが、これも幼い子供がいるからこそだ。

 女は芸能界入りを目指していたこともあって、なかなかの美人。しかも2人の子供がいるとは思えないスタイルを誇る。そんな大人の女性に声をかけられ、16歳の少年が燃え上がったのかもしれない。

 性に目覚める年頃の少年と女の間の事件には「正直うらやましい」など、無責任な意見もネット上で散見されるが、少年の母親にとってはたまったものではない。世の母親たちにとっては、見逃せない事件と言えそうだ。