【心肺停止から蘇り日記】入院中の孤独な誕生日に出たケーキに涙が…

2020年06月13日 10時00分

誕生日の食事には…

【50代バツイチ女性医療ライター・心肺停止から蘇り日記】リハビリを専門に行う病院での生活はどんなものなのか。心肺停止後、一命を取り留めた50代独身(バツイチ)の女性医療ライターが、自らの体験をリポートします。

 急性期病院では「脱走癖あり」とマークされ、不覚にもナースステーションで監視されながらの食事が多かった私。無罪放免となった後は病室のベッドに運ばれてきた食事を1人で食べていたので、リハビリ病院の“食堂でみんなと一緒”というスタイルは新鮮でした!

 リハビリ病院の1日をざっと紹介しましょう。6時30分=起床。顔を洗って身だしなみを整えて、寝間着から着替えます(実際は着替えない人がほとんど)。

 7時30分=食堂で朝食。腕や手にまひがある人など、各自の機能障害に合わせて、箸やスプーンやフォークを使って食べるのもリハビリ訓練の一環。看護師さんは、あえて手を貸さずにサポートが必要になるまで見守ります。食堂は退院した後の日常生活に必要な動作を習得する場なのです。他の患者さんたちの視線を意識することも、リハビリに効果的な環境だと思いました。

 朝食後、歯磨きを済ませると、9時からは各自前日の就寝前に渡されたスケジュールに従ってリハビリへ。車椅子やつえを突いている人はスタッフがエレベーターで送迎をサポートしてくれます。

 私の場合、忙しい日は9時~作業療法、10時~理学療法、14時~心理療法、15時~入浴。患者さんの多くは1日も早く退院したい思いが強いので、空き時間でもベッドから出て院内をグルグル歩いたり、廊下でストレッチをしたり、回復に意欲的でした。談話室コーナーには、ナンプレ、間違い探し、塗り絵など脳トレ用アイテムが用意され、皆さん活用していました。

 18時になると最大の楽しみの夕食。いそいそと食堂に皆が集います。管理栄養士が栄養バランスを考えて、主食、主菜、副菜、汁物、乳製品、さらに果物が揃った献立。カロリーも塩分も控えめなのにおいしいのです。さらに牛乳が苦手ならヨーグルト、白飯の代わりにお粥にしてなど、好き嫌いやアレルギー、咀嚼力など細かく考慮されていました。おかげで私は2か月の入院生活で実に健康的なマイナス4キロ。退院後にあっちゅーまにリバウンドしましたが(苦笑)。

 ちなみに、クリスマスにはケーキ、お正月はおせち、七草には粥、鏡開きにはぜんざいと心遣いが! さらに入院中の孤独な誕生日に添えられていたケーキには涙がポロリ。おいしく食事を楽しめる普通の日々が、人間にとってはいかにかけがえのないものかと改めて感じた次第です。

(医療ライター・熊本美加)