大阪人からよく聞くセリフといえば、「がめつくずうずうしく生きな、世の中渡っていけまへんで」といったものでしょうか。がめついのもずうずうしいのも当たり前、それを騒ぎ立てる他県の感覚など、どこ吹く風です。大阪は古くから日本の商業の中心地として栄えた地で、そうした商人気質が残っているようです。

 しかし、見えを張らず、開放的で誰とでも気楽に交わり、その場を大いに盛り上げるという才能は、大阪人の魅力です。特に格好をつけずに人の気分を和ませてくれるという点においては、大阪弁という強力な武器があるようです。

 ただ、信用度という点においては、やや問題があるかもしれません。それは多分におしゃべり(口が軽い)というイメージがあるからでしょう。

 確かに、言っていいことと悪いことをあまり考えず、なんでもしゃべってしまう傾向はあるようです。また、電車の中で大声でしゃべっているのも、大阪弁の人が多いとか。良くも悪くも口八丁手八丁でしゃべり倒し、いつの間にか相手を自分のペースに巻き込んでしまうのかもしれません。

 また、おせっかいといわれるほど旺盛なサービス精神を持つので、どこまでが本気でどこまでが冗談なのか分からない、そんな印象を持たれがちです。

 でも、見えを張ったり、格好をつけたりという、一銭にもならないようなことには無頓着なので、そういうものだと割りきってしまえば、居心地のいい相手といえるでしょう。

 ◆平川陽一 早稲田大学卒。主に歴史ミステリーの分野で活躍。著書に「世界遺産・封印されたミステリー」「戦争で読む日本の歴史地図」「日本列島 名城の謎」などがある。