中国広西チワン族自治区梧州で中国東方航空機(ボーイング737―800)が墜落した事故で、中国当局は乗客乗員計132人の捜索を続けたが、生存者は確認されていない。中国メディアは、上空からほぼ垂直に急降下して墜落したもようだと報じた。当局はフライトレコーダー(飛行記録装置)を捜し、原因解明を急いでいる。一方、SNSでは無関係な山火事の動画が今回の事故として拡散。また、事故に便乗して、儲けようとする悪質な業者も出現している。

 航空当局によると、事故発生は21日午後2時38分(日本時間同3時38分)。複数の中国メディアが伝えた現場近くの監視カメラ映像には、急降下する墜落機とみられる機体が写っていた。航空機を追跡する民間ネットワーク「フライトレーダー24」によると、高度約8900メートルから突然急降下し、2分半ほどで高度を8000メートル近く下げていた。そんな悲惨な事故でありながら、ネット上で“火事場泥棒”が出ているという。ユーチューブチャンネル「地球ジャーナル ゆあチャン」で日中の情報を発信している中国人ジャーナリストの周来友氏はこう語る。

「中国で問題になっているのが、デマの拡散です。例えば、日本の多くのメディアでも報じられた事故現場映像に、墜落現場とされる山中から白い煙が立ち上るものがあります。しかし、この映像は中国福建省で20日に行われたお祭りの際、祭りで使われた火が山に引火し、森林火災となった映像だったのです」

 また、国営メディア・中国新聞網は「航空機墜落事故は商売の道具ではない」という社説を配信した。周氏は「アクセス目的の情報発信も問題です。山西省のある不動産会社は、事故直後にネット上で不動産物件の宣伝動画を配信し、その背景には『#旅客機が墜落事故』という文章とともに、『88~127平方メートル 豪華な美しい住宅』などの文字があり、墜落事故に便乗し、宣伝動画を配信したことが確認できます」と言う。当然ながら、ネット上では批判が殺到し、削除された。

「今回、日本の多くのメディアも事故映像として、無関係の映像を報じていました。正確に早く情報を発信することは重要ですが、無関係の動画を報じてしまったことについては、なぜ起こってしまったのか、検証が必要なのではないでしょうか」と周氏は指摘している。