大物ルーキーのU―21日本代表MF松木玖生(19=FC東京)が、パリ五輪を目指す大岩ジャパンでさっそくリーダーシップを発揮した。6月のU―23アジアカップ(ウズベキスタン)に向け、9日から千葉市内で候補選手による合宿がスタート。最年少での選出となった松木が強烈な存在感を見せた。

 全体練習後に自主的に筋トレを敢行。そこで〝和製ハーランド〟ことFW中島大嘉(札幌)に、さまざまな器具を使用しながら熱心にアドバイスした。練習後に取材に応じた松木は「(中島から)『筋トレを教えてよ』と。タツくん(MF桜井辰徳=徳島)もいたので3人で、筋トレして体に刺激を入れようと」と〝松木塾〟を開講した経緯を説明。「(中島は)ちょっとさぼってた(笑い)。筋トレで上半身を鍛えたいという話で、切磋琢磨してやっていました」と厳しく目を光らせながら先輩選手たちを〝指導〟した。

 まるでベテランのような強力なリーダーシップを披露した裏にあるのが〝長友イズム〟だ。FC東京でともにプレーするDF長友佑都と普段から積極的に交流。長友は「コミュニケーションを取っているし、彼も意見があったらぶつけてくる。すごくいい関係」と語る。長友は代表や欧州の強豪クラブでの経験を指南しており、その薫陶を受けた松木が師匠同様にチームの雰囲気づくりで貢献しているのだ。

 ピッチ内外で実力を示す松木。プレーのみならず、そのカリスマ性にも期待が高まる。