サッカー日本代表の森保一監督(52)が、2021年シーズンに向けて報道各社の合同インタビューに応じ、選手選考について語った。連載第3回では7月開幕の東京五輪サッカー男子のオーバーエージ(OA)問題や新戦力にも言及した。
 
 ――代表選手に求める資質の基準で新しく加わったものは

 森保監督 世界で戦うためには特長、スペシャルなものがないといけない。それ以外は、どんな環境の中でもタフに戦えるかというのが、メンタル的にもフィジカル的にも必要。新型コロナウイルス禍で制限がある中、ハイパフォーマンスを発揮するには、メンタルもタフでなければならない。メンタル的にもフィジカル的にも強い選手が世界と戦えるなと感じた。

 ――Jリーグは過密日程でタフに戦える選手という基準でも見ることになった

 森保 連戦でどれだけタフに戦えるか期待してみていた。代表の試合、大きな大会でも中3、4日で6、7試合戦わなければいけないと考えた上で、選手がJリーグの厳しい日程の中でどれだけ戦えるか見ていた。

 ――元日本代表MF本田圭佑はブラジル1部ボタフォゴで安定したパフォーマンスを見せている。東京五輪のOA候補として、どう見ているか

 森保 彼のブラジルでの活躍や出場状況は毎試合チェックしてスタッフでも共有している。やはり試合に出続けていることは評価したいし、本人が東京五輪に向けてということを考えてくれているので、継続してチェックしていきたい。

 ――この1年で評価できる選手は

 森保 いっぱいいる。Jリーグでシーズン当初は経験値が浅くて力を発揮できていない選手が見受けられたが、全体的に1年間、試合に出続けた選手はこんなに成長したんだと。若い選手たちは全体的に伸びた。Jリーグで言うと、優勝した川崎にいる五輪年代の選手たちは、先輩の背中を見ながら実力を発揮した。三笘(薫)、田中碧、旗手(怜央)の3人は五輪で招集しているが、さらにトップのチームの中でも力を発揮したと思う。強いチームにいて出続けられることは評価すべき。(終わり)