王道マットに未来のスター候補が加入だ! 全日本プロレスに来春、中大レスリング部の安齊勇馬(22)が入門することが明らかになった。ジャンボ鶴田さん(故人)、諏訪魔(45)に続く中大出身者の全日本入りで、来年に迎える団体創立50周年イヤーの大きな目玉となる。スカウトした諏訪魔はプロレスを愛する心を高く評価。ただし、育成に関しては〝暴走専務〟の異名を取る自身とは真逆のタイプになる見込みだ。
母校の中大レスリング部を訪れた諏訪魔が「いい選手がいると去年くらいから聞いていた。背も高いし、持ってこいの人材だな」と披露したのが、スカウト活動で獲得に成功した安齊だ。端正な顔立ち、たくましく盛り上がった筋肉と、早くも未来のスターといった雰囲気を漂わせる。
安齊がレスリングを始めたのは高校で「中学2年の時、たまたま深夜のプロレス放送を見て、こんなかっこいい世界があるんだと。いつしかやりたい気持ちに変わっていった」と明かす。
すると諏訪魔は「プロレスが好きというのが重要だな。俺にはない、いい顔だしな。全日本になかなかいないタイプ。そう思うだろ? 可能性を感じるな」と力説。その上で「レスリングというバックボーンがしっかりあるし、中大レスリング部で厳しいことをやってきているはず」とメンタル面にも太鼓判を押す。
さらに安齊が「兄とプロレスごっこをよくしました。逆水平チョップの打ち合いでお互いの体が赤くなるまで」と言えば、諏訪魔は「それは大事。俺も中学の時は365日やっていた。それでリズムとかが身につくんだよ」とこの点にも可能性を見いだした。
諏訪魔自身は馳浩前衆院議員にスカウトされ、2004年10月に馳氏を相手にデビューした。「デビュー戦とか誰から学ぶかは重要なんだよ。俺は本当は太陽ケアさんとやるはずだったが急きょ、馳さんに変更になった。もしケアさんとやっていたら、今ごろテクニシャンになってたかもな」。恩師との初戦が、その後の礎になったという。
また、安齊から「でかくて男らしい試合をする人。そういう試合が好きなんでかっこいいなと思っていた」と暴走ファイトの印象を口にされると、すかさず諏訪魔は「そこをマネされたら困るよ(笑い)。物を投げたり、素行悪いところとか。そこは俺とは真逆でいってほしい」と熱望。期待は大きく「スケールの大きい、人に感動を与えられる選手になってほしい。頑張ればなれる。期待している」と語った。
同部の山本美仁監督は安齊について「入学してきた時は非常におとなしい印象だったが、レスリングの成績や体が大きくなるにつれて気持ちも強くなっていった。後輩の人望も厚い。実は今年の全日本選手権(16~19日)の出場資格を持っていたが、本人が『プロレスに専念したいので、出場しなくてもいいでしょうか』との申し出があった」と明かし目を細めた。
厳しい世界に身を投じる安齊は「憧れの世界に入るからにはプロレス界の一番を目指したい。プロレスが好きなことは誰にも負けない。やっていく覚悟はあります」ときっぱり。来年1月2日東京・後楽園ホール大会のリングに登場し、入団が発表される予定だ。
☆あんざい・ゆうま 1999年5月15日生まれ。群馬・安中市出身。中学までは空手、野球、サッカーを経験し前橋西高でレスリングを本格開始。中大では全日本グレコローマン選手権97キロ級5位(2年)、東日本学生レスリング選手権同級優勝(4年)などの実績を残す。父、母、4歳年上の兄の4人家族。特技は母の影響で始めた羊毛フェルト。186センチ、104キロ。












