尊敬する先輩をぶん回してベルト奪取だ。東京女子プロレスで活動する現役アイドルグループ「アップアップガールズ(プロレス)」のメンバーである渡辺未詩(21)が、王者・辰巳リカとのプリンセス・オブ・プリンセス王座戦(2月11日、東京・後楽園ホール)に燃えている。

 4日後楽園大会で坂崎ユカを破り、同王座を初戴冠した辰巳に対し、試合後すぐに挑戦を表明した。辰巳とはタッグ「白昼夢」で約1年間プリンセスタッグ王座を保持したパートナーだが「リカさんの存在は成長する上で大きかった。さらに成長するには戦うのが一番なんじゃないかなって。だから一番に挑戦したかった」とその理由を明かした。

 10日板橋大会では6人タッグで前哨対決。戦うのは約2年ぶりとなったが「あのころよりは成長できている」との自信から真っ向勝負を挑み、王者に対し一歩も引かなかった。

 ここで勝機をつかんだという。「(私が得意な)ジャイアントスイングからの逃げ方が必死で、クセがすごかった。リカさんは三半規管が弱くて、ホントに嫌がっていたので、かけるしかない」と力を込める。

 そこから自身が目指していたアイドルグループ「PiiiiiiiN(現在は解散)」の曲名に由来するこだわりの必殺技「ティアドロップ(変形フェースバスター)」につなげるつもりだという。

「歌って踊って戦えるアイドル」として同団体の興行では、リング上での生歌ライブで会場を盛り上げている渡辺だが「プロレスに出合えてよかった。アイドルとプロレスの懸け橋になりたいので、ベルトは絶対に欲しい」ときっぱり。

「アップアップガールズ(プロレス)きっかけでアイドルファンにもプロレスを広める」という目標のため、まずは王座奪取へ突き進む。