WBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(31=Ambition)が、昨年大みそかのV2戦で左腕のタトゥーを露出。「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者」は試合に出場できないというルールに抵触したとされ、処分される可能性がある。

 タトゥー文化などに詳しい都留文科大学の山本芳美教授は、今回の状況を考察した。

「自身で一石を投じようとされたのかなと思う。井岡選手はユーチューブなどでも、認められなかったら国外に出るとはっきり言っている。日本人はとにかく制服、髪の色など見た目の規制で縛る意識が強い。結局タトゥー問題というのも、その議論と似ているのでしょう」

 その上で「井岡選手は見た目だけで判断される俗人的な判断ではなく、自身、さらに後輩や後進も伸び伸びと生きられる環境をつくりたいとも言っていたが、タトゥーを突破口としたのではないか」と分析した。

 また、日本ボクシングコミッション(JBC)のルールについては「問われるのはむしろ組織の姿勢。(国内ジム所属でも外国人はタトゥーOKという)矛盾もあるわけだから」と指摘した