〝鬼のマナー講師〟ことエレガント・マナースクール学院長の平林都氏(61)が大炎上している。21日に放送されたNHK「チコちゃんに叱られる!」に出演した際、あまりに厳しい指導でスタッフが泣いてしまったのだ。ネット上では批判の声が大噴出。出演するナインティナインの岡村隆史もスタッフに同情するほどだった。そんな平林氏は過去にも、〝不朽の名作〟と言われるアニメ作品にも〝鬼のダメ出し〟を突き付けていた――

「チコちゃん――」は、当たり前過ぎてかえって大人が答えられないような疑問を投げかける、クイズ形式のバラエティー番組。この日のテーマとして「フォークの歯が4本なのは、スパゲティを上手に食べるため」が投げかけられた。

 2~5本の歯のフォークでスパゲティを食べ、どれが最もマナー良く食べられるのか? それを検証するために平林氏が講師として登場したのだが、そこでは女性スタッフにダメ出しのオンパレードだった。

 いきなり「すごい仏頂面。下を見ずに私を見て」と注意。女性スタッフがおじぎで返すと「下を見るなと言うてるやろ!」と一喝した。あまりの厳しさに女性スタッフが涙を見せると「泣くな! ええ年して!」、うまく食べられなければ「下品!」などと容赦なし。結果的に4本歯のフォークが最良ということが証明されたが、スタジオの岡村も「辞めてしまうやろ」と同情していた。

 ネットは大炎上となった。「公衆の面前で罵倒するのはマナー違反」「ただのパワハラ」「下品なのはお前だろ」と批判が相次ぎ、「マナー講師」がツイッターのトレンド入りを果たした。

 芸能プロ関係者の話。「最近、平林さんはバラエティー番組に引っ張りだこ。歯に衣着せぬ物言いと〝鬼キャラ〟がウケています。江頭2:50も平林さんの〝洗礼〟に遭った一人。江頭のユーチューブチャンネル『エガちゃんねる』に出演した際、江頭の食事マナーに猛烈ダメ出し、最後『マイナス50点!』と採点すると、江頭が『このクソババア!』と襲いかかろうとしていましたからね。それが見事に笑いになっていました」

 もちろんこれは平林氏のキャラクターであり、演出の一環という側面はあるだろう。それでも、今回はさすがにやりすぎたかもしれない。「女性スタッフが泣くのを放送するのは、演出だとしても誤解を与えかねない」と指摘するのはテレビ関係者だ。

 だが〝鬼のダメ出し〟は、過去にも炸裂したことがある。しかも、誰もが〝名作〟と認めるアニメ作品にかみついていたというから穏やかではない。

 その一つが、〝感動の名作〟と言われるアニメ映画「火垂るの墓」だ。太平洋戦争時、両親のいない14歳の清太と4歳の妹・節子が何とか生き延びようとするものの、やがて衰弱死するという悲しい物語なのだが…。平林氏は著書「平林先生、大人として恥ずかしくないマナーを教えてください」の中で、2人が一時預けられた親戚の家を飛び出したことに〝ダメ出し〟。次のように記している。

「勢いのみで出て行ったものの働いた経験もないし、まともな食事もつくれないし、お金もないので、妹のために田畑のものを盗みますが、やがて妹がコレラに罹り、死んでしまいます。(中略)妹を死に追いやったのは主人公だと言っても過言ではないでしょう。(中略)この映画からの学びとは、まずは我慢をすることが大切だということです」

 さらに別の著書「なぜか成果を出す人の社会人マナー」では、「マッチ売りの少女が嫌い」と記し、バッサリとこのように斬り捨てている。

「(少女は無理してでも着衣を)小ぎれいにするべきだったと存じます。たとえマッチを売ることが不本意だったとしても、売りたいならば、もっとプロ意識を徹底させなければなりません」

 前出のテレビ関係者は「平林さんは我慢の大切さや、営業のやり方を説きたかったのかもしれませんが、フィクションにダメ出ししなくてもいいのでは」。それが〝鬼〟と言われるゆえんかもしれないが…。